AIやIoTの登場によるビジネス環境の変化に対応できるITシステム構築とは?
~素早く立ち上げられ、ビジネス成長に合わせて柔軟・迅速に変化できるITシステムが必要不可欠~
【QTnet データセンターテクニカルレポート Vol.5】

HPCサーバーの安定稼働に必要なデータセンターのスペックは?

AIやIoTなどの登場でビジネス環境が急激に変化しています。
こうした変化に対応するには、どのようなITシステムを構築すればいいでしょうか?

人工知能やIoT、ロボット、ブロックチェーン……など、現在は新しいテクノロジーが次々と登場し、急速に進化しています。
それにともなって、企業を取り巻くビジネス環境も、急激に変化しています。
こうした変化に適応し、生き残っていくために、企業はどのようなITシステムを構築すればよいのでしょうか。
ここでは、環境変化の激しい時代に求められるITシステムの条件について探っていきましょう。

1. Point1 テクノロジーの進化が引き起こすビジネス環境の激変

人工知能(AI)やIoTなどのテクノロジーの進化により、いま、企業を取り巻くビジネス環境は急激に変化しています。たとえば、自動運転が実現すれば、街中をクルマが自動で走り、スマホに目的地を入力するだけで移動できるなど便利な時代がやって来るでしょう。どこでも・だれでもクルマを利用できるようになるなど、テクノロジーの進化が社会を変え、新たなビジネスを生み出すことになるでしょう。その他にもドローン、仮想現実、ブロックチェーン等々、さまざまな分野で新しいテクノロジーが急速に進化し、企業におけるビジネス環境は大きく変化してきています。

女性のアイコン

では、企業はどうすれば、この急激な変化に適応し、これからも事業を安定させ成長していくことができるでしょうか。
そこで登場したキーワードが「デジタルトランスフォーメーション」です。これは、ITを活用してビジネスをデジタル化することで、急激な変化にも柔軟かつ迅速に対応できる企業に変革することを意味しています。

2. Point2 デジタルトランスフォーメーションを支える第3のプラットフォーム「クラウド」

企業のデジタルトランスフォーメーションを支える重要なIT基盤のことを第3のプラットフォームと呼び、4つの要素(モバイル・ソーシャル・ビッグデータ・クラウド)で構成されています。そのプラットフォームのうち、大手クラウドベンダーが提供するパブリッククラウドは、ITサービス市場で大きく成長しており、多くの企業がデジタルトランスフォーメーションへ対応するため、自社によるIT基盤所有からサービス利用となるパブリッククラウドに移行するケースが増えています。

3. Point3 パブリッククラウド利用時の注意点とは?

パブリッククラウドにもメリット・デメリットが存在します。(参照:Vol.3 社内システムの構築環境はオンプレミスとクラウドどちらがいい?)パブリッククラウド利用にあたっては、自社システムの要件に合っているか慎重な検討が必要であり、以下のポイントを抑えておいたほうがいいでしょう。

オンプレミス クラウド
セキュリティ対策 大切なデータを自社で管理可能。 パブリッククラウドを利用する場合は、重要な情報を社外に保存するため、クラウド事業者のセキュリティ対策レベルや保証範囲など事前確認が必要。
カスタマイズ性 オンプレミスであれば、自社のポリシーやニーズに合わせて、ハードウェアもソフトウェアも、すべてを自社で自由に選択・設定できます。 パブリッククラウドは、クラウド事業者が提供するサービスから選択するため、自社のポリシーに沿った構築・カスタマイズが十分にできない可能性があります。
コスト 初期投資が高額となることやシステム設計から構築まで時間を要するが、いったん稼働を開始すると、運用コストの変動はけっして大きくはありません。 料金体系は、使用システムやデータ量に応じた従量課金が一般的でシステムやデータ量が急増すると、利用方法などによって、オンプレミスより割高になることも。

このように、パブリッククラウドとオンプレミスには、それぞれメリットとデメリットがあります。したがって、メリットだけに着目して安易にクラウドに移行しようとすると、思わぬトラブルに巻き込まれかねません。しかし、もしも両者のメリットを併せ持つサービスがあったら、どうでしょうか?

4. Point4 オンプレミス/パブリッククラウドのメリットを両立するシステム構築モデルは、 最新のデータセンター利用にあった!

現在利用しているシステムをデータセンターに預けるだけでも、地震や水害などの自然災害リスクを低減し、さらにシステムの構築にかかる初期投資やハードウェア機器の保守運用にかかるコストの削減など、多くのメリットが期待できます。さらに、データセンター事業者は、ユーザーの利便性を考えた、さまざまなサービスを提供しています。特に注目したいのは、オンプレミスの環境を「必要なときに必要な分だけ」契約できるサービスです。これは、データセンター内に設置したサーバー、ストレージ、ネットワークなどのハードウェア機器を必要な分だけ契約し、毎月の使用量に応じて月額料金を支払うオンプレミス型の従量課金サービスです。
オンプレミスのシステムでは、サーバーやストレージなどの機器をユーザーが購入するのが一般的ですが、このモデルでは、利用した分だけの料金を支払います。しかも、ハードウェア機器の設置・保守運用はデータセンターにおまかせできますので、ハードウェア機器の保守要員を新たに配置する必要もありません。いわば、オンプレミスとパブリッククラウドのメリット“いいとこ取り”を実現した仕組みであり、自社のビジネス展開や成長に合わせた柔軟性のあるオンプレミスのシステムを構築することが可能となります。
これにより企業は、ハードウェア機器などのIT資産を持つことなく、キャッシュフローを改善し、高いセキュリティとカスタマイズ性を兼ね備えたオンプレミスのシステムを利用できるようになるのです。

5. まとめ 新時代のITシステム構築環境として注目を集める「データセンター×オンプレミス型従量課金サービス」

デジタルトランスフォーメーションを始めとする、新時代のITシステム構築に活用されているパブリッククラウドですが、自社システムの要件を十分に確認・検討したうえで利用することが大切です。こうした中、データセンター事業者の提供するオンプレミス型の従量課金サービスは、パブリッククラウドの手軽さと柔軟性、オンプレミスの高いセキュリティとカスタマイズ性を兼ね備えた、両環境の“いいとこ取り”のスタイルで注目が集まっています。
これからのITシステム構築環境には、このような新サービス利用を検討してみてはいかがでしょうか。

6. このようなお客さまへおすすめ

  • 初期投資を抑えてオンプレミスでITシステムを構築したい
  • リソース追加に柔軟かつ迅速に対応できるサービスを探している
  • ITシステムの構築や保守などをデータセンターにアウトソーシングしたい
  • 自社システムの運用ポリシーにあわせて、カスタマイズが可能なシステム基盤を探している

このブログでご紹介したサービス