脆弱性診断(セキュリティ診断)とは?
種類・効果・費用と診断サービスの選び方を解説|QT PRO

なぜ今ゼロトラストセキュリティが重要なのか?実現に向けた進め方や導入ポイントを解説

ランサムウェアなどのサイバー攻撃が多発する今、自社の対策に不安はありませんか? 対策の盲点となりがちなのが、システムの穴である「脆弱性」です。巧妙な攻撃はこの穴を突き、甚大な被害を招きます。

最新のウイルス対策ソフトの導入だけでは防ぎきれないリスクに対抗するには、「専門家による脆弱性診断」が不可欠です。本記事ではその重要性を紐解きます。盤石な防御体制を築くため、まずは自社に潜む脆弱性を正しく把握することから始めましょう。

【30秒で読める】本記事の要点

  1. 脆弱性はシステムだけでなく人為的なミスにも潜み、放置すれば情報漏洩や事業停止などの経営リスクに直結する
  2. 自社が攻撃の踏み台にされると、取引先へも被害が広がり「加害者」として信用を失う恐れがある
  3. 隠れたリスクを専門家による「脆弱性診断」で可視化し、適切な優先順位で対策することが企業を守る鍵である
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目次

  1. 自社を守る鍵!「セキュリティ診断」で脆弱性を洗い出す重要性
    1. 1.1. 脆弱性診断とは?攻撃者目線でセキュリティの穴を発見するプロの技術
    2. 1.2. 脆弱性診断が不可欠な3つの理由|自社のセキュリティ課題を正確に把握する
      1. 理由1:自社では気づけない「潜在的な脆弱性」を可視化できる
      2. 理由2:対策すべき「脆弱性の優先順位」が明確になる
      3. 理由3:対外的な「セキュリティレベルの証明」になる
  2. そもそも何が見つかる?企業を脅かす「脆弱性」の種類とリスク
    1. 2.1. 企業のどこに潜む?知っておくべき脆弱性の種類
    2. 2.2. Webサイト(Webアプリケーション)の脆弱性
    3. 2.3. サーバー/OS/ミドルウェアの脆弱性
    4. 2.4. ネットワーク機器の脆弱性
    5. 2.5. 人為的ミス・設定不備に起因する脆弱性
    6. 2.6. 脆弱性の放置が招く経営リスク|企業のセキュリティは本当に大丈夫か?
      1. リスクその① 情報漏洩と信用の失墜:脆弱性が引き起こす最悪の事態
      2. リスクその② 事業停止と金銭的損失:脆弱性を悪用するランサムウェア攻撃の手口
      3. リスクその③ サプライチェーン攻撃の踏み台に:自社の脆弱性が他社を危険に晒すセキュリティリスク
  3. 失敗しない脆弱性診断サービスの選び方|セキュリティ投資を最大化する4つのポイント
    1. 3.1. 【ポイント1】最新技術への対応力と顧客対応の質
    2. 3.2. 【ポイント2】診断範囲の網羅性
    3. 3.3. 【ポイント3】報告書の分かりやすさと対策の具体性
    4. 3.4. 【ポイント4】診断後のセキュリティサポート体制
  4. 「脆弱性診断サービス」をお探しならQT PROがおすすめ!
  5. まとめ:継続的な脆弱性対策で、企業のセキュリティレベルを向上させよう
  6. よくある質問
  7. 資料ダウンロード

1. 自社を守る鍵!「セキュリティ診断」で脆弱性を洗い出す重要性

ゼロトラストセキュリティが必要とされている理由

企業のセキュリティ対策において最も厄介なのは、脆弱性が「自社だけではその存在に気づきにくい」という点です。
ウイルス対策ソフトやファイアウォールといった従来のセキュリティ対策だけでは、社内の視点では見落としがちな潜在的な脆弱性や、見過ごされがちな設定の不備までを洗い出すことは極めて困難です。
では、自社のセキュリティ体制に潜むこれらの見えない脆弱性を見つけ出し、対策を取るための方法とは何でしょうか。

こうした発見が難しい潜在的な脆弱性を特定し、具体的な対策を講じる上で、サイバーセキュリティの専門家による「脆弱性診断(セキュリティ診断)」は極めて有効な手段となります。これは、いわば「企業のセキュリティにおける健康診断」。攻撃者と同じ視点からシステムを徹底的に調査し、隠れた脆弱性を洗い出すことで、本当の意味でのセキュリティ強化が期待できます。

ここからは、この「脆弱性診断」が具体的にどのようなもので、なぜ現代の企業セキュリティにとって不可欠なのかを詳しく見ていきましょう。

1.1. 脆弱性診断とは?
攻撃者目線でセキュリティの穴を発見するプロの技術

脆弱性診断とは、専門的な知識を持つセキュリティエキスパートが、企業のネットワークやWebアプリケーションを多角的に分析し、潜在的なセキュリティホールを特定するプロセスです。この診断は、手動による詳細なチェックと、自動化されたツールによるスキャンを組み合わせて行われます。これにより、SQLインジェクションや認証/認可制御の不備に伴う不正アクセスをはじめ、最新の攻撃手法に対応した包括的な脅威の検出が可能となります。

診断の結果として得られるのは、脆弱性の具体的な場所や種類、そしてそれに対する具体的な修正・改善策です。これにより、企業は比較的低コストで、効率的にセキュリティ強化を図ることができます。また、脆弱性診断を定期的に実施することで、セキュリティ状態を常に最新に保ち、サイバー攻撃のリスクを軽減することが可能になります。

現代のビジネス環境において、情報漏洩やデータ侵害は企業の信頼性を著しく損ないます。したがって、脆弱性診断は単なる保険ではなく、企業の安心と信頼を守るための重要な投資と言えるでしょう。

1.2. 脆弱性診断が不可欠な3つの理由|自社のセキュリティ課題を正確に把握する

脆弱性診断は、単に脆弱性を見つけるだけの作業ではありません。それは、企業のセキュリティ戦略を根本から見直し、より強固なものへと進化させるための不可欠なプロセスです。では、なぜそれほどまでに重要なのでしょうか。その理由は大きく3つあります。

理由1:自社では気づけない「潜在的な脆弱性」を可視化できる

最大の理由とは、攻撃者と同じ目線で、客観的に自社のセキュリティ体制を評価できる点です。
日々の業務の中で自社のシステムを運用・管理する担当者だけでは、どうしても人為的な「慣れ」や「思い込み」が原因で脅威や弱点を見落とすリスクが生じます。最新のセキュリティ製品を導入していても、設定の不備やプログラムのロジックに潜む脆弱性など、内部からは発見が難しい問題は数多く存在します。
脆弱性診断では、セキュリティの専門家が最新の攻撃手法を駆使して、こうした潜在的な脆弱性を徹底的に洗い出します。これにより、これまで気づかなかった未知のセキュリティリスクを「可視化」し、本当の課題を特定することが可能になります。

理由2:対策すべき「脆弱性の優先順位」が明確になる

脆弱性診断を行うと、複数の、時には数十もの脆弱性が発見されることも珍しくありません。しかし、限られた予算や人員の中で、すべての脆弱性にすぐ対応するのは現実的ではありません。
ここで重要になるのが、対策の優先順位付けです。
質の高い脆弱性診断の報告書では、発見された脆弱性一つひとつに対して「High」「Medium」「Low」「Info」といった危険度(リスクレベル)が明記されています。これにより、「今すぐ対処しないと重大なセキュリティ事故に繋がる脆弱性」と「計画的に修正すればよい脆弱性」を明確に切り分けることができます。
結果として、最も危険なセキュリティホールから塞ぐことができ、限られたリソースを最も効果的なセキュリティ対策に集中投下できるのです。

理由3:対外的な「セキュリティレベルの証明」になる

現代のビジネスにおいて、自社のセキュリティ体制は、取引先や顧客からの信頼を得るための重要な要素です。特にサプライチェーン攻撃が問題視される中、「わが社はセキュリティ対策をしっかり行っています」と口頭で伝えるだけでは不十分です。
定期的に第三者による脆弱性診断を受けているという事実は、自社のセキュリティレベルを客観的に証明する強力なエビデンスとなります。

  • 新規取引先からのセキュリティチェックシートへの回答
  • 顧客からのセキュリティ体制に関する問い合わせへの対応
  • 業界団体などが求めるセキュリティ基準への準拠

これらの場面で、脆弱性診断の報告書は「自社が脆弱性対策に真摯に取り組んでいること」を具体的に示すことができます。これは、ビジネス上の信頼を獲得し、競争優位性を築く上で大きな武器となるでしょう。

2. そもそも何が見つかる?企業を脅かす「脆弱性」の種類とリスク

「そもそも何が見つかる?企業を脅かす「脆弱性」の種類とリスク 」イメージ画像

ここまでは「診断の必要性」について解説してきましたが、そもそも診断で見つかる「脆弱性」とは具体的にどのようなものなのでしょうか。

脆弱性とは、システムやネットワーク内に存在する「弱点」のことであり、これを悪用されると情報漏洩やシステム障害を引き起こす可能性があります。企業が抱える脆弱性は多岐にわたり、ソフトウェアのバグや設定不備、さらには人為的なミスなど、あらゆる部分に潜んでいます。

ここでは、脆弱性診断によって発見される代表的な不備の種類と、それを放置した場合に招く経営リスクについて詳しく見ていきます。

2.1. 企業のどこに潜む?知っておくべき脆弱性の種類

「脆弱性」と一言で言っても、その発生箇所は多岐にわたります。例えば家の中に、施錠されていない窓や勝手口、老朽化した壁など、様々な弱点が存在するように、企業のIT資産にもあらゆる場所に脆弱性が潜んでいる可能性があります。
ここでは、攻撃者が標的にしやすい代表的な脆弱性の種類を見ていきましょう。

2.2. Webサイト(Webアプリケーション)の脆弱性

企業の顔であるWebサイトや、顧客が利用するECサイト、オンラインサービスなどは、インターネット上に公開されているため、サイバー攻撃者にとって最も狙いやすいターゲットの一つです。

【代表的な脆弱性】

  • SQLインジェクション
  • クロスサイトスクリプティング(XSS) など

【具体例】

お問合せフォームやログイン画面等においてプログラムに不備(脆弱性)があると、そこからデータベースの不正な操作が行われ、顧客の氏名や住所、クレジットカード情報などが窃取されてしまう危険性があります。

2.3. サーバー/OS/ミドルウェアの脆弱性

Webサイトや社内システムが稼働しているサーバーの土台となるOS、ミドルウェアにも脆弱性は存在します。

【代表的な脆弱性】

  • ミドルウェアのバグ
  • 古いバージョンの放置 など

【具体例】

OSやミドルウェアをアップデートせずに使い続けていると、既知の脆弱性を悪用され、サーバーを乗っ取られてしまいます。結果として、Webサイトが改ざんされたり、ランサムウェアに感染して全てのデータが暗号化されたりする被害に繋がります。

2.4. ネットワーク機器の脆弱性

テレワークの普及で利用が急増したVPN装置や、社内とインターネットの境界を守るファイアウォールといったネットワーク機器も、脆弱性を起因とした攻撃の標的となります。

【代表的な脆弱性】

  • 認証機能の不備
  • 管理画面のパスワード設定の甘さ など

【具体例】

VPN機器に脆弱性があると、攻撃者は正規の社員になりすまして社内ネットワークへ簡単に侵入できてしまいます。一度侵入を許すと、社内の機密情報が保管されているサーバーへ自由にアクセスされ、大規模な情報漏洩を引き起こす可能性があります。

2.5. 人為的ミス・設定不備に起因する脆弱性

最新のシステムを導入していても、それを扱う「人」や「設定」が原因で生まれる脆弱性も少なくありません。

【代表的な脆弱性】

  • 初期パスワードのまま利用
  • アクセス権限の不適切な設定
  • クラウドサービスの設定ミス など

【具体例】

  • 設定不備: クラウドストレージの共有設定を「全員に公開」のままにしてしまい、本来は社外秘の顧客リストが誰でも閲覧できる状態になっていた。
  • 人為的ミス: 退職した従業員のアカウントを削除し忘れた結果、そのアカウントが不正利用されてしまった。

このように、脆弱性は企業のIT環境の至るところに潜んでいます。自社がどこにリスクを抱えているのかを正確に把握することが、効果的なセキュリティ対策の第一歩となるのです。

2.6. 脆弱性の放置が招く経営リスク|企業のセキュリティは本当に大丈夫か?

「脆弱性の放置が招く経営リスク|企業のセキュリティは本当に大丈夫か?」イメージ画像

「うちの会社は規模が小さいから狙われない」「基本的なセキュリティ対策はしているから大丈夫」
もし、そう考えているとしたら、その認識は非常に危険であり、重大な被害を招く可能性があります。サイバー攻撃は今や、企業の規模や業種を問わず、無差別に「脆弱性」を探し出して攻撃を仕掛けてきます。

脆弱性を一つでも放置することは、会社の重要な資産や大切なデータ、信頼への扉を、攻撃者に対して開け放しているようなものです。一度侵入を許せば、その被害は単なるシステムの不具合や障害では済みません。事業の根幹を揺るがし、時には人為的ミスが重なり、会社の存続すら危うくするほどの「経営リスク」へと発展するのです。

では、具体的にどのようなリスクが待ち受けているのでしょうか。ここでは、脆弱性の放置が引き起こす代表的な3つの経営リスクの種類について、詳しく見ていきましょう。

リスクその①
情報漏洩と信用の失墜:脆弱性が引き起こす最悪の事態

企業の脆弱性を放置した結果として、発生し得る最も深刻な被害の一つが「情報漏洩」 です。顧客の個人情報や、社内の機密情報が一度外部に流出してしまえば、その影響は計り知れません。

一度失うと取り戻せない「信用」という経営資源

情報漏洩が引き起こす被害は、金銭的な損失だけにとどまりません。むしろ、より深刻なのは「信用の失墜」です。

【直接的な金銭被害】

  • 被害者への損害賠償・お詫びの品などの費用
  • 原因調査やシステム復旧にかかる莫大なコスト
  • コールセンター設置などの顧客対応費用

【ブランドイメージと信用の低下】

  • ニュースやSNSで情報漏洩の事実が拡散され、「セキュリティ意識の低い会社」というネガティブな評判が定着
  • 既存顧客の解約や離反
  • 新規顧客獲得の機会損失
  • 取引先からの契約見直しや取引停止

リスクその②
事業停止と金銭的損失:脆弱性を悪用するランサムウェア攻撃の手口

情報漏洩と並んで、企業の存続を直接的に脅かすのが「ランサムウェア」による攻撃です。ランサムウェアとは、感染したコンピューター内のデータを暗号化し、復旧と引き換えに身代金を要求する悪質なプログラムで、企業のセキュリティにとって最大の脅威の一つとなっています。

VPN機器の脆弱性がセキュリティの「死角」になる

特にテレワークの普及以降、攻撃者に狙われやすくなっているのが、社外から社内ネットワークに接続するためのVPN機器の脆弱性です。外部との接続点であるため、強固なセキュリティが求められる部分ですが、ここにも見落としがちな脆弱性が潜んでいます。
VPN機器のファームウェアを更新せず、古いバージョンのまま運用しているケースが少なくありません。攻撃者はこの既知の脆弱性を突き、企業のセキュリティ網を突破して社内ネットワークへの侵入を試みます。一度侵入に成功すると、社内のサーバーから従業員のPCまで、あらゆる場所にランサムウェアを仕掛けていきます。
そしてある朝、従業員がPCを起動すると、ファイルが開けない、システムにログインできないといった異常事態が発生します。画面には「ファイルは全て暗号化した。復旧したければ身代金を支払え」という脅迫メッセージが表示され、全ての業務が完全に停止。これは、企業のセキュリティが完全に破られた瞬間です。

【事業停止による機会損失】

  • 生産ラインの停止、店舗の営業休止
  • 受発注システムの停止による売上機会の逸失
  • 顧客サポートの停止

【莫大な金銭的損失】

  • 高額な身代金の支払い(支払ってもデータが戻る保証はない)
  • 専門家による原因調査・復旧作業の費用
  • 代替システム導入や手作業での業務継続にかかるコスト

このように、たった一つの脆弱性を見過ごした結果、事業そのものが立ち行かなくなるという悪夢のような事態に陥るのです。ランサムウェア攻撃は、もはや他人事ではなく、全ての企業が直面しうる現実的なセキュリティリスクと言えます。

リスクその③
サプライチェーン攻撃の踏み台に:自社の脆弱性が他社を危険に晒すセキュリティリスク

これまで見てきたリスクは自社が直接的な被害を受けるものでしたが、脆弱性がもたらす脅威はそれだけではありません。自社のセキュリティの甘さが原因で、信頼関係にある取引先や顧客を危険に晒してしまう「サプライチェーン攻撃」の加害者になってしまうリスクです。

攻撃の「踏み台」にされる手口

サプライチェーン攻撃とは、セキュリティ対策が比較的強固な大企業などを直接狙うのではなく、その取引先であるセキュリティ対策が手薄な企業をまず攻撃し、そこを「踏み台」として最終的な標的に侵入する攻撃手法です。
攻撃者は、まずターゲットにした会社のシステムに潜む脆弱性を探し出します。例えば、メールサーバーの脆弱性を悪用して侵入し、メールアカウントを乗っ取ります。そして、その会社になりすまし、取引先担当者宛にウイルス付きのメール(請求書を装うなど)を送信するのです。
取引先は、いつもやり取りしている企業からのメールであるため疑うことなくファイルを開いてしまい、結果としてランサムウェア感染などの深刻なセキュリティ被害に遭ってしまいます。この場合、直接の原因は自社に存在した脆弱性ということになります。 
この攻撃の最も恐ろしい点は、自社が被害者であると同時に、取引先に多大な損害を与えた「加害者」になってしまうことです。

【取引先からの信頼失墜と契約打ち切り】

「セキュリティ意識が低い会社」というレッテルを貼られ、長年築き上げてきた信頼関係が一瞬で崩壊します。

【損害賠償請求】

取引先が受けた損害に対して、賠償責任を問われる可能性があります。

【サプライチェーン全体の機能不全】

被害が複数の取引先に連鎖し、業界全体のサプライチェーンを麻痺させる大規模なセキュリティインシデントに発展する恐れもあります。

もはや、自社のセキュリティは自社だけのものではありません。サプライチェーンにかかわる企業として、自社の脆弱性を管理し、強固なセキュリティ体制を維持することは、取引先に対する「責任」でもあるのです。

3. 失敗しない脆弱性診断サービスの選び方|セキュリティ投資を最大化する4つのポイント

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脆弱性診断の重要性をご理解いただけたところで、次に考えるべきは「どのサービスを選ぶか」です。現在、数多くの企業が脆弱性診断サービスを提供しており、価格や内容も様々です。しかし、この選択を誤ると、せっかくのセキュリティ投資が無駄になりかねません。

安価なサービスを選んだ結果、表面的な脆弱性しか発見されず、本当に危険なセキュリティ上の脆弱性が見逃されてしまうケースも少なくありません。脆弱性診断の目的は、単にレポートを受け取ることではなく、「発見された脆弱性を修正し、自社のセキュリティレベルを確実に向上させること」です。
そのためには、自社のセキュリティ課題を深く理解し、信頼できる技術力を持ったパートナーを選ぶことが不可欠です。本当に意味のある脆弱性対策を行うためには、自社のシステム環境やセキュリティ目標に最適な脆弱性診断サービスを見極める必要があります。

では、数あるサービスの中から、どのようにして最適な一社を選べばよいのでしょうか。

ここでは、自社の貴重なセキュリティ投資を最大化し、効果的な脆弱性対策に繋げるための「失敗しない脆弱性診断サービスの選び方」を4つのポイントに絞って解説します。このポイントを押さえることで、貴社のセキュリティはさらに強固なものになるでしょう。

3.1. 【ポイント1】最新技術への対応力と顧客対応の質

重要なのは、診断を行うチームが「最新のセキュリティトレンドをどれだけ把握しているか」です。新しい脆弱性は日々発見されており、過去の経験だけに頼っていては見逃してしまうリスクがあります。むしろ、フレッシュな視点と最新の診断手法を積極的に取り入れることで、従来の診断では見落とされがちな脆弱性を発見できる可能性が高まります。
また、診断サービスを選ぶ際は「顧客とのコミュニケーション能力」も重視すべきです。技術的な専門用語を分かりやすく説明し、発見された脆弱性がビジネスにどう影響するかを丁寧に解説してくれる診断員こそが、真に価値のあるパートナーといえるでしょう。大規模な実績がなくても、一つ一つの診断に真摯に向き合い、顧客のニーズに合わせたきめ細やかな対応ができることこそが、質の高い脆弱性診断サービスの証です。

3.2. 【ポイント2】診断範囲の網羅性

自社のどの部分のセキュリティを強化したいのかによって、選ぶべき脆弱性診断のメニューは異なります。まずは自社のIT資産を棚卸しし、どこに脆弱性のリスクがありそうかを把握することが重要です。

【Webアプリケーション診断】

ECサイトや会員サイトなど、Webサイト自体のプログラムに潜む脆弱性(SQLインジェクションなど)を調査します。顧客情報を取り扱うサイトのセキュリティ確保には必須です。

【プラットフォーム診断(ネットワーク診断)】

サーバーやネットワーク機器(VPN装置など)に脆弱性がないかを調査します。ランサムウェアなどの不正侵入を防ぐための基本的なセキュリティ対策として重要です。

【ペネトレーションテスト(侵入テスト)】

より実践的な診断で、攻撃者の視点から実際にシステムへの侵入を試み、目的(機密情報の窃取など)が達成できてしまうかを検証します。総合的なセキュリティ耐性を測りたい場合に有効です。

【クラウド設定診断】

AWS、Azure、GCPなどのクラウド環境における設定上の不備を洗い出します。クラウドサービスは利便性が高い反面、設定ミスが情報漏洩や不正アクセスに直結する可能性があり、そのリスクを低減するために不可欠な診断です。

【アタックサーフェースマネージメント(ASM)】

企業が認識していない、あるいは管理下になかった外部公開資産を継続的に特定し、それらが抱える脆弱性やリスクを可視化・管理します。攻撃者は常に標的の"アタックサーフェース(攻撃対象領域)"を探索しているため、この診断により、予期せぬ侵入口を塞ぎ、潜在的な脅威から組織を守ります。

【IoT診断】

スマート家電、産業用制御システム、センサーデバイスなど、インターネットに接続されたIoT機器やそれらを取り巻くネットワーク環境の脆弱性を調査します。ファームウェアの脆弱性、認証機構の不備、通信プロトコルの安全性などを検証し、IoT機器を介した不正アクセスや乗っ取り、データ改ざんといったリスクを未然に防ぎます。

など

自社の課題が「Webサイトからの情報漏洩対策」であるにもかかわらず、プラットフォーム診断だけを受けても、期待した脆弱性は発見できません。自社のセキュリティ課題と診断範囲が合致しているか、必ず確認しましょう。

3.3. 【ポイント3】報告書の分かりやすさと対策の具体性

脆弱性診断の成果物は「報告書」です。この報告書の質こそが、その後のセキュリティ対策の効果を決定づけると言っても過言ではありません。ただ脆弱性のリストが並んでいるだけの報告書では、次のアクションに繋がりません。
「危険な脆弱性が見つかりました」で終わるのではなく、「この脆弱性はこうすれば修正できます」という具体的な道筋まで示してくれる報告書でなければ、本当の意味でのセキュリティ強化には繋がりません。

3.4. 【ポイント4】診断後のセキュリティサポート体制

脆弱性診断は、診断を実施して報告書を受け取ったら終わり、ではありません。むしろ、発見された脆弱性を修正するフェーズからが本番です。その際、手厚いサポート体制があるかどうかは非常に重要なポイントとなります。

【対策に関するQ&Aサポート】

報告書を読んでも、担当者が「この脆弱性の修正方法が具体的に分からない」といった疑問を抱くことはよくあります。そうした場合に、気軽に質問できる窓口があるかを確認しましょう。

【再診断サービスの有無】

脆弱性を修正した後、「本当にセキュリティ上の問題が解消されたのか」を確認する「再診断」を安価または無償で提供しているかも重要な判断基準です。これにより、確実な脆弱性のクローズが可能になります。

【報告会の実施】

報告書だけではなく、報告会を実施することでより詳細な脆弱性の情報や対策などに関する不明点も解消することが可能です。

診断から修正、そして確認というPDCAサイクルを回すことで、企業のセキュリティレベルは継続的に向上します。一過性のイベントで終わらせず、長期的なセキュリティパートナーとして伴走してくれるサポート体制を持つサービスを選びましょう。

「脆弱性診断サービス」をお探しならQT PROがおすすめ!

QT PROの脆弱性診断が選ばれる理由

  1. ご予算に応じたカスタマイズ

    ご予算やスケジュールに合わせて、診断範囲を自在にカスタマイズ。必要な箇所に必要なだけ。無駄のない診断を設計します。

  2. 専門家による“報告会”

    セキュリティのプロが直接結果をご報告。不明点の解説はもちろん、お客さまの課題に合わせた相談にも丁寧に対応します。

  3. ISPの知見を活かした“実効性ある診断”

    通信インフラのプロが長年構築してきた構築・運用のノウハウをベースに、リアルなリスク視点で診断を行います。

  4. 安心が続く“アフターフォロー”

    診断結果の再チェックも対応可能。オンサイト診断でも、検出脆弱性への継続支援(2ヵ月)を標準でご用意しています。

まとめ:継続的な脆弱性対策で、企業のセキュリティレベルを向上させよう

「まとめ」イメージ画像

脆弱性は企業のセキュリティにおいて見過ごされがちなリスクであり、放置することでサイバー攻撃の標的になりかねません。特に、システムの更新や脆弱性診断を怠ると、知らぬ間に大きな問題を抱えてしまうことがあります。

この記事で紹介したように、脆弱性診断を定期的に行うことで、自社の脆弱性を早期に発見し、対策を講じることができます。まずは信頼できる脆弱性診断サービスを選び、診断結果に基づいた適切な改善を行いましょう。セキュリティは一度の対策で終わらず、継続的な取り組みが重要です。自社の安全を守るため、まずは小さな一歩から始めてみてください。これにより、企業全体のセキュリティレベルを向上させ、安心してビジネスを続けることができるでしょう。

よくある質問

脆弱性診断(セキュリティ診断)とは何ですか?

脆弱性診断(セキュリティ診断)とは、専門家が攻撃者の視点でネットワークやWebアプリケーション等を調査し、潜在的なセキュリティ上の弱点(脆弱性)を特定するプロセスです。手動での詳細チェックとツールによるスキャンを組み合わせ、見落としやすい設定不備やロジック上の弱点も含めて洗い出します。

脆弱性診断では、どこまで(何を)診断できますか?

診断対象は、貴社の課題に応じて選びます。代表的には、Webアプリケーション診断、プラットフォーム(ネットワーク)診断、ペネトレーションテスト(侵入テスト)、クラウド設定診断などがあります。重要なのは「守りたい資産・想定リスク」に対して、診断範囲が合致していることです。

脆弱性診断の結果(報告書)には何が書かれていますか?

一般的に、脆弱性の発生箇所・種類に加え、具体的な修正/改善策が提示されます。また、複数の脆弱性が見つかった場合でも対応しやすいよう、危険度(例:High/Medium/Low/Info 等)により優先順位付けがされることが多いです。

脆弱性診断とペネトレーションテストの違いは何ですか?

脆弱性診断は、脆弱性の有無や種類を幅広く洗い出し、対策の優先度を整理するのに有効です。一方、ペネトレーションテストは、攻撃者の視点で実際に侵入を試みて到達できる範囲や影響(機密情報への到達可否など)を検証する、より実践的なテストです。目的に応じて使い分けます。

診断後のサポートはどこまで必要ですか?

診断は「実施して終わり」ではなく、**修正→確認(再診断)**まで含めて実効性が高まります。報告書を読んだ際の疑問に対応するQ&A窓口、修正後の再診断、報告会(説明会)などの支援があると、社内調整や改善の推進がスムーズになります。

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