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株式会社しんきん情報サービスさま

解決した課題

導⼊前
同社が導入支援サービスを展開する本システムは、大手コンビニ等に加盟していなくても小型の端末を設置するだけで公共料金の収納を実現できるため、全国の信用金庫はもちろん、地元スーパーや小型店舗、ドラッグストア等に広く普及し、現在、設置店舗数は全国で7,939店舗(2018年12月末時点)にまで拡大している。
本システムは、24時間365日止まることが許されない。そこで今から5年前、メインとサブのシステムを分けて冗長化したが、どちらも東京都内にあるため、2006年の首都圏停電(※1)のような事態が発生することに不安があった。そこで、さらにBCPを強化する目的で、西日本のデータセンターに第二拠点の移設を検討。
クラウド化によるソフトウェアライセンスの問題や、ISDN回線の引き込みなどの課題があり、データセンター選びが難航していた。
※1:2006年8月14日に首都圏で発生した停電。クレーン船が東京電力の高圧電線を切断し、東京都区部東部とその周辺139万世帯が停電した。
導⼊後
現在、第一拠点から離れた西日本の福岡に位置するQicデータセンター(現QTnetデータセンター)にて、第二拠点のシステムを構築している段階である。すでに半分近くのシステムが稼働を開始しているが、距離的な不便さを感じることはないという。
システムをクラウド化することで、運用管理の面でも、ハードウェアの保守が不要になった点、ハードウェアを購入しなくてよくなった点が大きなメリットであった。また、クラウド化に際し問題であった、データベースのソフトウェアライセンスについても、ベアメタルサーバーを使用することで解決できた。
さらには、このシステムの通信に必要なISDN回線の引き込みが可能だったことも、Qicデータセンター(現QTnetデータセンター)を選定した決め手のひとつであった。
まとめ
東京から900Km以上離れ、九州電力という異なる電力供給域内にシステムを置いたことで、当初のBCP強化の目的を果たすことができた。
ベアメタルサーバーによる最新のクラウド環境と、ISDNというレガシー資産の両立、安定した電源環境という難しい条件をクリアして、Qicデータセンター(現QTnetデータセンター)に第二拠点を移設できたことで、さらなるシステム拡充を図れる準備が整った。クラウド化のメリットとして、簡単にスケールアップできることも今後に活きてくるであろう。

導入の背景

ベアメタルサーバーとISDNを利用できる、キャリアフリーのQicデータセンターを選択
キューデンインフォコム(現QTnet)「株式会社しんきん情報サービスさま導入事例」決済関連事業部
決済ビジネス推進部
主任調査役 細野さま

2017年の夏頃から、第二拠点にふさわしいデータセンター候補を絞り込み、具体的な検討を開始することになりましたが、西日本にシステムを置くことは、デメリットもあります。それは、万が一のとき、現地対応が必要になることです。特にハウジングの場合、サーバーに障害が発生すると、サーバー所有者が責任を持って対応しなければなりません。そこで同社が検討したのが、サーバーのクラウド化、つまりIaaSを利用することでした。IaaSであれば、ハードウェアの保守が不要になるため、距離的なデメリットを減らせます。そこで、通信機器などの最低限のハードウェアのみハウジングにして、サーバーはIaaSで運用することにしました。

ところが、これまで物理サーバーで稼働していたデータベースをクラウド(IaaS)に移行すると、そのライセンス形態が変わり、コストが大幅に上昇することが判明したのです。暗礁に乗り上げかけたプロジェクトでしたが、ある金融機関向け展示会で、偶然、キューデンインフォコム(現QTnet)のブースに立ち寄り、ベアメタルサーバーを知りました。物理サーバーと同じように使えて、運用はデータセンターが行うベアメタルサーバーであれば、データベースのライセンスを変えることなくクラウド化が可能なことがわかりました。

キューデンインフォコム(現QTnet)「株式会社しんきん情報サービスさま導入事例」決済関連事業部
決済ビジネス推進部
部長代理 青木さま

さらに、このシステムの通信にはISDNが必要(※2)なのですが、その対応も可能ということで、『これなら、我々の理想のシステムが構築できる』と判断し、Qicデータセンターを選択しました。

※2:日本銀行と各金融機関、各金融機関間、各金融機関と利用者間のコンピュータの接続には、全銀協標準プロトコルという方式が利用される。その通信回線には、現在でもISDN回線が利用されている。

現在構築中のシステムはバックアップ用ですが、障害時に切り替わるのではなく、東京と福岡で2つのシステムが並列で動く両系アクティブのシステムになっています。このため将来的には、仮に第一拠点で障害が発生しても、第二拠点の福岡でデータを処理できる仕組みを構築する予定です。

キューデンインフォコム(現QTnet)「株式会社しんきん情報サービスさま導入事例」※Qicデータセンター(現QTnetデータセンター)、Qicクラウド[現QT PRO IaaS(O)]

今後の展望

電力系通信事業者のネットワークを活用したキャリア冗長化、福岡のメインサイト化も視野に

現在、料金収納用端末の設置店舗数は8,000弱ですが、同社ではその数を4万店舗まで伸ばすことを目標としています。さらに今後は、スマートフォンによる決済への対応も必要になります。

スマートフォンに表示したバーコードを店舗でスキャンして決済したり、紙のバーコードをスマートフォンのカメラで撮影し、店舗に行くことなく決済したりする仕組みも登場しています。こうした仕組みに対応するためには、手軽にメモリを増やしたり、サーバー台数を拡張したりできるクラウドサーバーのサービスが必要不可欠になります。

さらに同社では、電力系通信事業者が提供するネットワークを活用したキャリアの冗長化にも期待しています。既存の通信事業者が提供するネットワークと併用すれば、さらなるBCPの強化が可能だからです。

現在、第一拠点は東京のオンプレミスのシステムですが、クラウドファーストの考え方に立てば、将来的には、福岡をメインとして活用することも十分ありえます。また、いずれは第一拠点のシステムもクラウド化し、マルチクラウド環境とすることで、さらに理想のシステムに近づけたいと考えています。
キューデンインフォコム(現QTnet)「株式会社しんきん情報サービスさま導入事例」

本事例は、2019年1月時点における情報です。
「キューデンインフォコム」は2019年7月に「QTnet」と合併しました。

Point

  1. 東京の第一拠点から離れている、九州の高信頼ファシリティを備えたデータセンターでBCP対策の強化を実現。
  2. クラウド化によるソフトウェアライセンスの問題をベアメタルサーバーの導入で解決。
  3. マルチキャリアのデータセンターなので、導入のシステム要件に必要なISDN回線が引き込み可能。

導入サービス

株式会社しんきん情報サービスさま

事業内容
関東・甲信越にある信用金庫及び、信用金庫のお客様に対するサービス、アウトソーシング事業、受託業務システム、IT・インターネットに対応した金融情報システムの開発・運用・サポート等、株主信用金庫の経営効率化、コスト低減に寄与する事業を展開
所在地
東京都港区港南1丁目8番27号 日新ビル12階
資本金
2億円(授権資本金8億円)
URL
http://www.shinkin-sis.co.jp/
企業・団体概要
1982年、東京・沖縄および関東・甲信越の信用金庫の情報関連会社として発足。信用金庫に向けた、口座引き落としや口座振替、ATMのコールセンターなど、さまざまなシステムやサービスを開発・提供している。